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ここで、外部入力として、アナログ入力を受け付けることを考えます。
授業で、 1MΩ の抵抗とフォトトランジスタ L-51ROPT1D1を配ります。
Arduino では、初期設定で、アナログポート A0 から A5 までが設定されて
いるため、
なお、作成したトレーニングキットでは、 A0 から A3 まではディジタル出 力ポートとして使う前提で設計してあるので、 本講義ではA4とA5をアナログ入力ポートとして使うこととします。
アナログ入力ポートとはA/Dコンバータが内蔵されていて、電圧値を読み込 みます。 A/Dコンバータは電圧値を瞬時に数値化できるのではなく、 電圧値が得られる時間は分解能に応じて長くなります。
int val;
val=analogRead(A4);
A4のアナログ値10bitの上位4bitを7SEGに表示するプログラム
const byte out7seg[]={6,7,8,9,10,12,13,0xff};
const byte pattern[]={
0b1111110, //0
0b1010000, //1
0b1101101, //2
0b1111001, //3
0b1010011, //4
0b0111011, //5
0b0111111, //6
0b1110000, //7
0b1111111, //8
0b1111011, //9
0b1110111, //A
0b0011111, //b
0b0101110, //C
0b1011101, //d
0b0101111, //E
0b0100111 //F
};
void write7seg(byte x){
for(byte i=0; out7seg[i]!=0xff; i++){
digitalWrite(out7seg[i],pattern[x]&1<<i);
}
}
void setup() {
for(byte i=0;out7seg[i]!=0xff;i++){
pinMode(out7seg[i], OUTPUT);
}
pinMode(A4,INPUT);
analogReference(DEFAULT);
}
void loop() {
byte in = analogRead(A4) >> (10-4);
write7seg(in);
delay(1);
}
例12-2に加え、 ボタン1を押すと、そのときのセンサー値を記憶します。 センサー値が記憶値以上になったら、小数点を点け、下回ったら消灯します。 ボタン2を押すと、小数点を点ける、点けないのロジックを反転させます。
const byte out7seg[]={6,7,8,9,10,12,13,0xff};
const byte pattern[]={
0b1111110, //0
0b1010000, //1
0b1101101, //2
0b1111001, //3
0b1010011, //4
0b0111011, //5
0b0111111, //6
0b1110000, //7
0b1111111, //8
0b1111011, //9
0b1110111, //A
0b0011111, //b
0b0101110, //C
0b1011101, //d
0b0101111, //E
0b0100111 //F
};
const byte button1=4;
const byte button2=5;
const byte dot = 11;
void write7seg(byte x){
for(byte i=0; out7seg[i]!=0xff; i++){
digitalWrite(out7seg[i],pattern[x]&1<<i);
}
}
void setup() {
for(byte i=0;out7seg[i]!=0xff;i++){
pinMode(out7seg[i], OUTPUT);
}
pinMode(dot, OUTPUT);
pinMode(button1,INPUT_PULLUP);
pinMode(button2,INPUT_PULLUP);
pinMode(A4,INPUT);
analogReference(DEFAULT);
}
void loop() {
static bool prev1=HIGH;
static bool prev2=HIGH;
static bool now1=HIGH;
static bool now2=HIGH;
static int memory = 0;
static bool higher = true;
int in = analogRead(A4);
write7seg(in >>(10-4));
now1=digitalRead(button1);
if(now1==HIGH && prev1==LOW){
memory = in;
}
prev1=now1;
now2=digitalRead(button2);
if(now2==HIGH && prev2==LOW){
higher ^= true;
}
prev2=now2;
digitalWrite(dot, (in >= memory) ^ higher);
delay(1);
}
光センターは光を受けて電気的な性質を変える物質を使用して、光の量など を計測するために使用されます。 電気的性質も様々あり、下記のものがあります。
CdSは硫化カドミウムで、光を受けて抵抗値を変える性質を持っています。 抵抗値の変化、電気的な使いやすさなど、最も利用しやすいセンサーのため、 未だに多くの電子工作の教科書でも取り上げられているセンサーです。
但し、非常に有毒なため、特に、破損した場合などの取扱に注意が必要です。 また、廃棄は産業廃棄物として処理する必要があります。 ヨーロッパには2008年以降輸出ができなくなっています。
使用方法としては、10kΩ程度の抵抗と直列に繋いで、電圧をかけると、 繋いだ部分の電圧が変化するので、それをマイコンのアナログ入力に入れる ことで、光の強さを電圧として読み取ることが出来ます。
ダイオードのPN接合面に光を当てると起電力が生じ、電圧をかけると電流が 流れるという素子です。 両対数グラフにおいて、照度と流れる電流が直線的に変化します。
使用する際は、抵抗とフォトダイオードを直列に繋いで電圧を印加します。 フォトダイオードに流れる電流に応じて、抵抗に電圧降下が生じます。 なお、流れる電流がマイクロアンペアのオーダなので、例えば10[μA] 流れる時に 1[V]の電圧降下を生じさせるには、100[kΩ] の抵抗をつ なぐ必要があります。
光の強さに対して電流が流れるため、精密な測定ができる一方で、光の強さ が指数関数的に増加する時に、流れる電流も指数関数的に増えるので、抵 抗に直列つなぎで計測する場合、計測範囲に注意してください。
フォトダイオードをバイポーラトランジスタのコレクタとベースに繋いだIC がフォトトランジスタになります。 一定の光を受けるとミリアンペアオーダのコレクタ電流が流れますので、光 の強さの測定というよりは、光によりON, OFF を行うようなものを作るのに 向いています。
但し、コレクタに流せる電流はそれほど大きくないので、電源から抵抗を介 して、コレクタにつなぎ、エミッタを接地します。 そして、コレクタ電圧をマイコンで測定するようにします。 CdSほど自由度はありませんが、安価で、特定の光量でON/OFFするような回 路を作るのに適しています。
太陽電池は光量に応じて起電力を生じる素子です。 一つの素子の起電力は小さいため、多くの素子を直列つなぎとした、面積の 大きな素子として使うのが普通です。 また、普通は、センサーというよりは電池として使用するため、十分な電圧、 電流が得られるような集積度になっています。 大規模な集積度なので、素子としても高価です。
半固定抵抗により、可変電圧源を作り、 それを A4 ポートで検出し、得られた10bit の値を0からFまでの値に変換 して LED で表示しなさい。
フォトトランジスタを使用して、明るさを測ります。 フォトトランジスタは、コレクタ、エミッタ間に電圧をかけた状態で光を当て ると、光に応じて電流がコレクタからエミッタに流れます。 そのため、エミッタに抵抗を直列につないでおくと、光が無いときはエミッ タの電圧はほとんど0になり、光が当たった時は抵抗を流れる電流に比例す る電圧になります。
L-51ROPT1D1というフォトトランジスタはon状態で 2mA 流れますので、電圧と して5Vかけたとき、抵抗として、2.5[kΩ]以上を直列につなぐと、飽和 することになります。
半固定抵抗の角度でモータの回転をコントロールするようにしなさい。