第 2 回 インターネット、電子メール, 表計算(1)

本日の内容


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2-1. インターネット

時代背景

第二次世界大戦が終り、国際関係はアメリカ合衆国主導で進んでいくように思 われました。 しかし、共産主義国同士の秘密主義的な同盟により世界は二分されました。 1957 年ソビエト連邦共和国が世界初の人工衛星スプートニク1号の打ち上げに 成功するとアメリカは大きなショックを受けました(スプートニクショック)。 そしてアメリカは宇宙開発のために NASA を設立し、また戦争が終り低迷して いた軍事研究を振興するため軍事研究奨学金施設として ARPA を設立しました。

世界初のコンピュータは戦時中に開発されました。戦後はアメリカが軍主導で コンピュータの開発が行われました。 当時、コンピュータは非常に高額だったため、利用したい人は作成したプログ ラムを紙カードとしてオペレータに委ね、結果はプリンタ出力により得ていま した(バッチ処理)。

歴史

インターネットは三人の異なる人が別々に考案したものです。 空軍が設置した軍事研究組織である RAND に勤めていたポール・バラ ンは、1962 年核戦争に耐えられるコンピュータシステムとして「サバイバルネットワー ク」を考案しました。これは核戦争で通信網の一部が破壊されたとき、破壊さ れた通信システムを迂回するようにして通信の中継を行うもので、当時の常識 を覆す、コンピュータによる通信制御を前提とするものでした。 あまりにも常識から外れていたため、コンピュータ会社からも電話会社からも 空軍からも協力が得られず、実現には至りませんでした。

一方、イギリス国立物理学研究所のドナルド・ワッツ・デイヴィスは1965 年に高機 能なネットワークを実現するために「パケット通信」の仕組みを考案しました。 これも通信制御にコンピュータを用いる点で同一の仕組みでしたが、データを 特定の長さに区分して宛先の情報を付加したものをパケットと呼 ぶこととしたのはデイヴィスでした。

しかし、実際に実現できたのはアメリカ国防省ペンタゴンの中にある ARPA と いう組織の中の情報処理技術室でした。 3 代目の責任者のロバート・テイラーは 1966 年に情報処理技術室にある複数 のコンピュータの端末を統合するという目的でネットワークの接続を行うこと を考え、 ARPANET というネットワークを構想しました。 ARPANET を実現するには、やはりメッセージを断片化し宛先を付加したパケッ トを通信の単位とし、 IMP(Interface Message Processor 今で言うルータ) を用いてネットワーク同士を接続してパケットを制御する必要がありました。 そして、 IMP 自体はコンピュータを使用する必要がありました。 当時はコンピュータは非常に高価で、重要な計算のために利用されていました。 そのため、通信の制御にコンピュータを用いることに多くのコンピュータメー カが難色を示しました。そしてそのような高性能なコンピュータを使用したシ ステムでは非常に高額なものしか提案できませんでした。 そんな中、BBN(ボルト・ベラネク・ニューマン)という会社が ARPANET を落札 し、ハネウエル社のミニコン(大型コンピュータの部品を利用して作られた安 価なコンピュータ)を利用して IMP を実現させました。 こうして ARPANET は構築され、最初はカルフォルニア大学ロサンゼルス校、 カルフォルニア大学サンタバーバラ校、スタンフォード研究所、ユタ大学と結 ばれました。 その後、軍組織や大学などと次々と結ばれ巨大なインターネットへと拡大して いきました。

コンピュータの歴史に残る裏方 J.C.R. リックライダー

J.C.R. リックライダーはもともとは大学で音響心理学を学んでいました。そ のため、一時アメリカ空軍の早期警戒網でソナーの研究なども行いました。そ こで見たのがリアルタイムな処理をするコンピュータでした。 当時の一般的なコンピュータは専門のオペレータが紙カードをセットしてボタ ンを押すとプリンタに結果が印刷されると言うものでした。 しかし、空軍のコンピュータは概念が全く違っていました。 遠隔地のソナーのデータをリアルタイムに処理してそれを軍人が扱うシステム でした。 リックライダーはこの概念を拡張する研究に参加しました。 これが後に対話型コンピュータと呼ばれる、利用者が命令するとそ れにコンピュータが応答するという概念になりました。 そのために開発されたのがOS である Multics でした。 この Multics は UNIX を生み、パソコン用として CP/M が作られ、コピー商 品として MS-DOS が作られました。

さて、リックライダーはその後、音響コンサルティング会社である BBN に入 社しました。そして、そこにコンピュータを導入してもらいコンピュータ部門 を作りました。そこには MIT などから優秀な学生が集まり研究所のような雰 囲気になりました。 そして、ARPA ができた時、初代の情報処理技術室の室長に抜擢されました。 ここで、彼は各大学との協調を深め、大学の研究者間に作られた人的ネットワー クを「インターギャラクティックネットワーク」と名付けていました。 彼はまたコンピュータ同士はネットワークで接続すべきという信念を論文など で発表し、これに後に ARPANET を完成させるロバート・テイラーが共鳴して ました。

リックライダーは ARPA を辞める時に二代目にアイヴァン・サザーランドを抜 擢しました。サザーランドは結局一年しかいませんでしたが、その後、ユタ大 に移りコンピュータグラフィック、ヴァーチャルリアリティなどを考案しまし た。 サザーランドを師事した中にはアラン・ケイがいました。彼はユタ大から XEROX のパロアルト研究所に行き、そこで、パーソナルコンピュータを考案し、 パーソナルコンピュータの理想形である Dynabook やオブジェクト指向言語 Smalltalk などを発明しました。

ARPANET が軌道に乗り、これに大学間ネットワーク NSFNET などさまざま予算 に基づく internet が作られていきました。 そして ARPANET を停止しなければならなくなった時、はロバート・テイラー は当時 MIT で研究をしていたリックライダーに相談したところ、リック・ラ イダーはMIT を辞めて ARPA に戻り ARPANET を停止するための作業をすべて 行い、再び MIT に戻りました。

インターネットの特徴

インターネットは 他のネットワークと比較して、次のような特徴があります。

  1. 規格書は RFC(Request For Comments) という名前で公開されて いる。
  2. コンピュータとコンピュータの通信を想定している。
  3. ネットワーク同士を接続することが設計に盛り込まれている
  4. ネットワークの媒体を特に問わない(伝書鳩でも可能?! → RFC1149)。 従って、ネットワーク技術が進歩しても存続可能。
  5. 途中の装置が故障した時、バックアップ回線に切替えるなど、ネットワー ク管理も自律的に行う。

インターネットと言う言葉には二つの意味があります。一つは TCP/IP という プロトコルを前提にして構成されているネットワーク(internet)、もう一つは 世界規模で接続されている TCP/IP ネットワーク全体(the Internet)を指しま す。

インターネットは一つの組織が集中して管理しているわけではなく、多くの組 織が相互に接続して全体の大きなネットワークを構成しています。 ネットワーク組織とは TCP/IP ネットワークの管理をしている組 織で、例えば、東京電機大学やマイクロソフトなどの大学や企業、OCN などの インターネットサービスプロバイダなどがあります。 これらの組織が相互に接続しあって世界規模のネットワークを構成しています。

インターネットの発達

インターネットは最初 ARPANET から始まりました。 これは、軍事研究を行う大学間を結ぶネットワークでした。 その後、軍事研究をしない大学でもインターネットを使いたいと言うことで発 足した大学間ネットワーク NSFNET ができ、 ARPANET と接続されました。 さらにアメリカ軍でもネットワーク(MILNET)ができるなど、同じ原理で違う予 算体系でできたネットワークが相互に接続していき、巨大なネットワークにな りました。

日本で初めてインターネットに取り組んだのは JUNET という組織でした。 JUNET はもともとは慶応大学の村井純先生が発足させ、東工大、東大などと UNIX のコンピュータを電話回線で接続していたものでした。 JUNET でインターネット接続(TCP/IP)の実験をした後、WIDE という広域実験 ネットワークの組織を立ち上げました。 JUNET, WIDE の他にできた主要なインターネット組織には、東大は他の機関と 協調してJAIN(文部省の FAX 網を流用した研究ネットワーク、 TISN(東大理学 部関係の国際ネットワーク)、 TRAIN(東京エリアの大学間ネットワーク)など がありました。

一方、当時日本で主流だったパソコンネットワークだったのはパソコン通信で した。 パソコン通信とはホストコンピュータに電話回線で接続し、文字のみによって 電子メールや掲示版などのサービスを利用するというものです。 NEC のパソコン通信は PC-VAN, 富士通系のパソコン通信は NIFTY と呼ばれて ました。 これらが WIDE と相互接続しました。 また、 WIDEから民間会社 IIJ が生まれ、日本のインターネットの個人や、商 用利用が始まりました。 一方、文部省も学術ネットワーク SINET を立ち上げました。 その後、 NTT もインターネットサービスプロバイダの OCN を立ち上げ、日本 中にインターネットが普及していきました。

その一方、実験ネットワークや地域ネットワークという形態のネットワーク組 織は肥大化するネットワーク容量に対応できず相次いで消えていきました。 JUNET、JAIN、TISN、TRAIN は1990 年代に相次いで解散しました。また、小規 模なインターネットサービスプロバイダも買収などによって消えていきました。 ここで紹介した実験系のネットワークで今でも活動しているのは全国規模で展開 する WIDE だけです。

現在東京電機大学は WIDE、SINET、 IIJ、@NIFTY と接続しています。

IP

インターネットの通信ではインターネットプロトコル(IP)が使用さ れます。 プロトコルとは通信のやり方の規定です。 現在広く使われているのは IP ver.4 です。現在徐々に使われ始めているのが IP ver.6 です。

IP ver.4 では各ホストやネットワークに対してIP アドレスと いうアドレスを割り当てます。 IP アドレスは 0 から 255 までの数の四つの組で表し、ネットワークアドレ スと、ホストアドレスの組になってます。 IP アドレスは各コンピュータでそれぞれ別々のアドレスがつかなければなり ません。そのため、 IP アドレスは世界的な組織で割り当ての調整が行われて います。 東京電機大学工学部のネットワークアドレスは 133.20 になります。東京電機 大学工学部のコンピュータはすべて 133.20.x.y という形式の IP アドレスが 割り当てられてます(プライベートアドレスという例外もあります)。

特定のコンピュータ名から IP アドレスを調べるには

nslookup コンピュータ名
を使います(Windows 2000, Windows XP だけ)。

インターネットではパケット通信という仕組みで、通信が行われま す。大きなデータもある決まった長さのデータに区切られ、それぞれバラバラ にして送られます。 バラバラにして送ることにより、他の通信と公平に通信が行われ、また、途中 で通信エラーが発生した時も、再送の量を減らすことができます。



通信を行う時、回線を占有すると他の通信ができない。

パケット通信では複数の接続を公平に行える。

一回の伝送量が大きいと途中のエラーですべてを再送することになる。

パケット通信では壊れたパケットだけを再送すれば良い。

インターネットでは、コンピュータによる管理を実現するための仕組みがいく つか用意されています。

ping コンピュータ名
は特定のコンピュータと通信が可能かどうかを、実際に パケットを送って検査するコマンドです。 これは同時にそのコンピュータまでの通信にかかる時間も測定できます。

インターネットは複数のネットワークを接続できます。 ネットワーク同士を接続する装置をルータとかゲートウェイ などと呼びます。 特定のコンピュータまで、どのようなルータを経由するかを調べるコマンドは

tracert コンピュータ名
です(UNIX 系ではtraceroute コンピュータ名)。

演習2-1

  1. ipconfig コマンドを使って自分のコンピュータに割り当てら れた IP アドレスを調べなさい。 (UNIX 系ではifconfig)
  2. www.dendai.ac.jp などのホストの IP アドレスを調べなさい(Windows 98SE, Windows Me では tracert)。
  3. www.dendai.ac.jp まで通信が可能かどうか調べなさい。 また通信がどれくらいの時間で可能かも調べなさい。
  4. www.dendai.ac.jp などのコンピュータまで、どんなルータを経由してい るか調べなさい。

2-2. WWW

仕組み

ドキュメントはそれ一つで完結することはまれであり、通常は様々な他のドキュ メントと関連があります。 これに気付いたテッド・ネルソンは 1967 年に文書間の関連付けのある文書で あるハイパーテキストを提唱しました。 アップル社は1987年にハイパーテキストを実現化したソフトウェア ハイパーカードを商品化しました。

1989 年、ヨーロッパの CERN(欧州素粒子物理学研究所) の Tim Berners-Lee 氏はインターネット上使用できるハイパーテキストシス テムを開発し World Wide Web(WWW) と名付けました。 目的はお互いの論文を共有できるシステムを作ることでした。 作られた WWW というシステムは、 タグという書式を利用して、文書中に他のインターネット上のサーバの文書へ の関連を指定できるというものでした。

その後、 1993 年にアメリカイリノイ大学の NCSA(National Center for Supercomputing Applications)にいた大学生 Mark Andreessen 氏は CERN で 作られた WWW に対して、画像も表示できる「Mosaic ブラウザ」を作り、爆発 的な流行が始まりました。

Mark Andreessen 氏は Sylicon Graphics 社元会長の Jim Clark 氏と共に Netscape 社を作り、「Netscape Navigator(Mozilla)」を発売しました。一方、 マイクロソフト社は商用 Mosaic ブラウザの権利を手に入れ Internet Explorer を Windows に組み込み、 Netscape のビジネスモデルを破壊しまし た。

WWW は次の 3 つの技術により実現されてます。

  1. URI(Uniform Resource Identifier)により、世界中の情報を一 元化した方法により名前で指し示すことができる。特に WWW では URL(Uniform Resource Locator) とも言う。
  2. HTML(HyperText Markup Language)はハイパーテキストを記 述するルールをである。 文書中の文に対して、その文が持つ構造を示すため、 文を <○> と </○> で括る。
  3. HTTP(HyperText Transfer Protocol) により、文書の通信のし方が決めら れている。

通信のやりとりの仕方のルールを「プロトコル」と言います。 HTTP では次のような単純なプロトコルで情報をやりとりします。

  1. ブラウザはサーバに「GET 情報の所在地」というメッセージを送る。
  2. サーバは要求された情報を送り返す。

演習2-2

HTTP を実際に使って WWW サーバから情報をとりだそう。

  1. 次のコマンドを打ち、WWW サーバと接続する(80は HTTP のサー ビス番号)。
    telnet edu.net.c.dendai.ac.jp 80
    
    これにより相手に電話をかけたような状況になります。
  2. HTTP の GET メッセージを次のように打つ(大文字小文字に注意)。押した文 字が画面に表示されない場合もありますが、問題ありません。
    GET /index.html HTTP/1.0
    
  3. 「enter」キーを二回押すと http://edu.net.c.dendai.ac.jp/index.html の情報が HTML の形式で得られる。

2-3. 電子メール

仕組み

電子メールのやりとりは、 SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)というプロ トコルにより行われます。 SMTP により電子メールをやりとりするものを SMTP サーバと言います。

一方、一般のパソコン OS(特に Windows 系)は SMTP サーバを持ってないため、 電子メールのやりとりを行うことができません。 したがってパソコンからの電子メールの送信は、どこかの SMTP サーバに頼ん で転送してもらうのが一般的です。 また、電子メールの受信も同様に、どこかの SMTP サーバに電子メールを受け とってもらう必要があります。 そしてその SMTP サーバから受けとってもらった電子メールを SMTP とは別の 手段で受けとる必要があります。 そこで、受信してある電子メールを読み込むには POP3(Post Office Protocol version 3) というプロトコルが使用されます。 つまりパソコンは、送信では特定のサーバーへ SMTP によりメール送信を依頼 し、受信では SMTP サーバからメールを POP3 により転送してもらう必要があ ります。

電子メールの設定

マイクロソフトの製品などでは HTML メールを表示で きますが、これはウィルスに感染する可能性が高いです。 この授業ではウィルス対策として、 HTML メールを表示しない Almail を使用 します。Almail はシェアウェアと言い本来は有料のソフトウェアですが、教 育機関では無料で使用できます。

なお、従来から別のソフトウェアで電子メールのやりとりをしていて、他のソ フトウェアに移行が難しい人は、セキュリティ対策が万全である場合(つま り自己責任が十分にとれる場合)はAlmail を使用しなくて構いません。

電子メールの設定項目には次の項目があります。

ユーザ名
メールサーバを利用する際のユーザ名です。本学のメディアセンターを利 用する場合は学籍番号(英字は小文字使用)になります。
パスワード
メールサーバを利用する際のパスワードです。先日お配りしたパスワード になります。パスワードを記録できるメールソフトもありますが、セキュリティ の観点からは、記録せず毎回入力した方が良いでしょう。
メールアドレス
あなたのメールアドレスを記入します。例えば学籍番号が 05kc999 なら ばメールアドレスは
   06kc999@ed.cck.dendai.ac.jp
になります。
フルネーム
自分自身の名前を入れます。 日本語を入れない方が良い場合があります。
POP3サーバ名
POP3サーバの名前を記入します。総合メディアセンターの POP3 サーバ名 は、
cckedpo.cck.dendai.ac.jp
になります。
SMTPサーバ名
SMTPサーバの名前を記入します。総合メディアセンターの SMTP サーバ名 は、
cckedpo.cck.dendai.ac.jp
になります。

Almail では「ツール→オプション」で設定画面を開き、設定します。設定 例は次の通りです。

電子メール作成上の注意点

署名の設定 標準的な設定ではメールの最後に下のようなフッタ(俗に署名という)が 付きます。

----
Naoshi SAKAMOTO  sakamoto@c.dendai.ac.jp

これを無くすにはメール作成時に右上の「署名」という欄を「標準」から 「(無し)」に変える必要があります。

インターネットと漢字コード

インターネット(電子メール)で使用可能な日本語の文字は RFC1468 という文 書により定められてます。 その規格の名前は ISO-2022-JP です。

この規格ができた後に、各メーカがパソコンで使用できる文字を追加してしまっ たため、パソコンの中では使用できても、電子メールでは使用で きない文字が次のようにいくつかあります。それぞれ下に示したような代わり の表現を使用して下さい。 なお、携帯電話ではさらに無意味に使えない文字が増えました。 ハートマークなどの絵文字は通信に使えないはずなのに追加されており、携帯 電話とインターネット間の情報のやりとりに不都合さを生じさせています。

漢字の半分の幅で表示されるカタカナ
漢字と同じ幅のカタカナを使用する。
丸つき数字
(1) など、数字と他の文字を組み合わせる。
漢字と同じ幅で表示されるローマ数字
I II III IV など英字の組合せで表現する。

例えば、この授業名は「コンピュータ基礎および演習 I」とローマ数字を含ん でいますが、ローマ数字は I と英字で表現して下さい。

電子メールを使うにあたって

電子メールを使用するにあたって、もしも自分だったら受けとりたくない ようなメールを送らないよう、送る前に、受けとった人がどういう気持ちにな るか考えながら読み返して下さい。

特に次のようなことはやってはいけません。

  1. 法律に反すること。
    1. 他人のメールを勝手に転送すること
    2. 脅迫
    3. コンピュータウィルスの送信
  2. チェインメールの転送

    不特定の人へメールの転送をお願いする電子メールをチェインメール と言います。 配送先がねずみ算的に増えるため、内容に関らず、転送は禁止されています。 実際に、 AOL など多くのプロバイダなどでは、作成した人だけでなく送信し た全ての人が処分の対象になっています。

    過去、「反核運動」「献血のお願い」「ウィルス情報」などが行れました が、どれも多くの人に迷惑がかかりました。

    反核運動
    募集しているネットワークに世界中からアクセスがあったため、そのネッ トワークの機能が停止し、そのネットワークに接続している他の利用者がネッ トワークを利用できなくなった。
    献血のお願い
    既に手術も済み退院しているのに、入院していた病院に電話が殺到し、病 院事務に支障をきたした。
    ウィルス情報
    不特定の人に転送を勧めるようなウィルス情報は大抵はデマ。 有名なチェインメールに「Good Times」と呼ばれる「Subject が『○○○』と 書かれている電子メールはウィルスだ」という内容のものがある。(多くの異 種を生んだ)

    その他、「不幸の手紙」「幸福の手紙(ジョークが一杯書かれているメール)」 などがありますが、すべて転送をしてはいけません。

  3. 画像やワープロの原稿など巨大なサイズのメール(但し相手が受け取りを 許している場合を除く)。 但し、ネットワーク性能の向上により、最近は大きなサイズの通信が許される ことが多くなりました。 文書以外はネットワークに負荷をかけることだけは心にとめておいて下さい。

演習2-3

  1. 自分宛にメールを出しなさい
  2. 受けとったメールに返事を書いて送り、正しく再び受けとれることを確認 しなさい。

演習2-4

アドレス literacy@edu.net.c.dendai.ac.jp 宛に「Hello.」という内容の 電子メールを送り、返事をもらって下さい(かぎカッコはつけないで下さい)。

2-4. 授業用フォルダの作成

授業で使用するフォルダを作成します。 これは今後作成するファイルなどを入れておくものですが、詳しい説明は後ほ どします。

  1. スタートボタンを右クリックし、「エクスプローラ」を選ぶ。
  2. 左側の画面の「(C:)」を左クリック(1回だけ)
  3. 上のメニューバーから「ファイル」→「新規作成」→「フォルダ」を選ぶ。
  4. 右の画面に「新しいフォルダ」と文字が反転しているフォルダのアイコン が出現したら「work[Enter]」と打つ(かぎカッコは打たない、[Enter] は Enter キーの意味)。
  5. 作成された「work」というフォルダを右クリックし、「ショートカットの 作成」を選ぶ。
  6. 作成された「work のショートカット」を左ボタンで押し、押しながら左 画面の一番上の「デスクトップ」に重ねる(ドラッグする)。
  7. 右上の「X」印を左クリックしてエクスプローラを終了する。

この操作で c:\work というフォルダができ、デスクトップにショートカット が作られます。

2-5. 参考文献

  1. 浜野保樹「極端に短いインターネットの歴史」晶文社 (1997)
  2. Katie Hafner, Matthew Lyon.加地永都子, 道田豪 訳「インターネッ トの起源」ASCII(2000)

坂本直志 <sakamoto@c.dendai.ac.jp>
東京電機大学工学部情報通信工学科